
藤本 邦之(ふじもと くにゆき)
「職場でうまくいきました」と言う声を貰ったとき。これが「サイコー!」です。
大学卒業後、アルプス電気株式会社に入社し、営業本部にて活躍。ソニー生命保険株式会社でのライフプランナーの経験を経て、研修機関において営業企画およびコンサルタントとして従事、講師としての基礎を培う。1999年有限会社オーバルマネジメント設立 代表取締役に就任。2007年より日本ODコンサルタンツに教育トレーナーとして参加。
専門分野
インタビュー
●どのようなきっかけで講師になろうと思ったのですか?
転職し、転職先の仕事に悩んでいた時、街中でばったりと最初の会社の新卒就職時の人事採用課長と会いました。軽いやり取りの後、その採用課長は「君には研修講師が向いている。俺が紹介するからそこで働け」と強引に勧められました。紹介されて研修会社の社長に会いに行き、その場で採用が決まりました。
この方には、入社時の採用と、プロ講師の道への導きとの、2回採用して貰ったようなものですね。本当に感謝しています。
そう言えば、最初の会社では営業でしたが、社内講師を務めた時や組合の執行部の時など「説明がわかりやすい」との評価もありました。中学生の時の弁論大会が役に立ったのでしょうか。珍しいパターンですが、今の仕事は大好きです。
●講師をしていて良かった、楽しいと感じるときはどのようなときですか?
研修の参加者から「研修での気づきを実行して、職場でうまくいきました」という声を貰った時。これが「サイコー!」です。
社外講師という特性上、なかなか直接本人から成功した旨の報告は聞けないものですが、フォローアップ研修などで再会した時にそんな言葉をもらえると、本当にうれしく思います。
また、教育担当の方からその後の良い変化を教えて貰えたときや、ほかの研修機会に「あの人はその後こういう良い変化がありました」とお聞きしたりするのも大変うれしいものです。
直接的な例では、管理職昇格試験前研修でサポートした方が、トレーニングの成果があって管理職に合格なさった時。これも「やった!」と思いますね。
これから先の目標としては、研修成果があって個人がうまくいったということだけでなく、個人の成果が集結して会社全体がうまくいった、という報告が聞けたらさらにうれしいと思います。
●研修を行うとき、また参加者との関わりについて、心がけていることはどのようなことですか?
「研修を職場でどう活かすのか」を常に念頭に置いています。どんなにたくさんの学びがあっても、職場で活かせなければ何ら意味がありませんからね。
それには、研修場面での参加者一人一人の言動を観察し、必要なフィードバックを個人あてに与えることにもためらってはなりません。
また、研修というのは新しく予定されることや上手く出来ていないことを良くするために行われることが多いものです。そのような場面では、参加者の言動はギクシャクするものですが、これを「一生懸命取り組んでいる証拠」と理解し、スムーズになるまでフォローすることですね。私は研修がギクシャクしている状態が好きです。参加者の伸びようとする意志を感じるからです。
ただ、トレーナーがへたくそでギクシャクしているのはいけませんね(笑)。そうならないように努力しています。
結局、トレーナーなんて、参加者にスキルが身についた後は忘れてもらっていい存在ですよね。いつまでも感謝してもらおうと言うのが間違っている。でも、その方の成功の陰に、私の研修の存在があればうれしいですね。
●この変化の時代において必要とされる社員教育とは、どのようなものだと考えますか?
基礎力と実現力が大切なテーマだと思います。
現代の「読み書きそろばん」って、何が含まれると思いますか。私は基礎力は人柄もありますが、感じる力と論理力とコミュニケーション力ではないかと考えます。
実現力は、構想力や説得力、運営力じゃないでしょうか。特に、変化を先読みして仮説を立て、将来のビジョンと道筋を提示する構想力は上に立とうとする者には欠かせない能力だと考えています。
研修や教育は、会社が成長や繁栄を続けるためのベースです。短期で成果がはっきりするときもありますが、5~10年かけてその真価がわかる、というものでしょう。
変化の速い時代というのに5年10年とは気が長い話なのかもしれないけれど、そういわずに大切に続けてほしいものだな、と思います。